top of page
執筆者の写真池上秀志

鉢伏合宿行ってきました

 5月3日から5月5日まで2泊3日で以前からお伝えさせて頂いていた鉢伏合宿に行ってきました。


 着いた当初は初対面の方もいらっしゃり、緊張が顔に浮かんでいる方もいらっしゃったり、「申し込んでから去年の動画を観てきたことを後悔しています」というコメントがあったり、二回目以降の方は再会の喜びを顔に浮かび上がらせているのとは対照的でした。


 しかし、一度走り出すと緊張もほぐれてきて、次第に集中状態に入ってこられたように感じました。対角線が始まる頃にはもう表情からは硬さは消えて集中の2文字に変わっていたように感じました。


 対角線では各自のペースで、どちらかと言えば前半おさえて後半上げていけるようにとお伝えさせて頂いたにも関わらず、前半は後ろと差があかずに大丈夫かなと後ろを心配しておりましたが、案の定後ろは少し後半きつそうにされている方もいらっしゃいました。


 自己紹介で「初心者なので不安ですが、宜しくお願いします」とあいさつされていた方が私も気になっていたので、視線を密かに送っていましたが、どういたしまして、サブ4がまだだとは思えない走りで、力強く走っておられ私も安心しました。


 そして、視界の端に急に安藤友香さんのような走りの方がいらっしゃったので誰かなと見たら、染川健志さんでした。前回の合宿よりも体幹が安定し、良い意味でコンパクトになっておられました。


 他にはサッカーをされていただけあって力強く、股関節から大きく走られているものの、今回は少し左腕の引きが弱く、推進力に繋がらず、ややブレに繋がっていたのは西村徳啓さん、感じたことをお伝えさせて頂いたら、左肩の調子が悪いとのこと。改めて、走りは全身運動で上半身の状態が悪いと走りに影響が出てくるのだなと思いました。


 初日はそれほど広くもない土のグランドで全員で走ったので全員の息遣いが感じられ、場の雰囲気というものがしっかりと形成されたので楽しかったです。



 夜は定番の鍋でした。皆で卓を囲み陸上談議に話を咲かせながらの夕食は格別でした。やはり、練習が終わって解放感に包まれ、和やかなひと時が流れました。私もこの時間に色々なお話をさせて頂くことが出来たので楽しかったです。


 なんか最近は、ネットとかでもそうなんですけど、「マウントを取る」という言葉が流行っていますよね。市民ランナー同士も集まるとそういった話になりかねないこともあるのですが、本当に鉢伏合宿では今まで一度もそういう雰囲気になったことはなく、バラエティー番組のトークショーみたいな感じで、話し上手な人が勝手に司会役を務めて下さって、色々なゲストの皆様の話を聞いていくみたいな感じになっています。


 二日目の朝は登坂の1キロの登坂走でした。登板走の場合は登ったら、下ってくるしかないので、レペティショントレーニングのような位置付けのトレーニングになります。それでも私でも3分半前後でしか登れないくらいの傾斜です。


 ちょうど今日私がタータントラックで200mつなぎで1000m6本をやって2分56秒から2分47秒だったので、ざっと40秒くらいは落ちるのではないでしょうか。


 5000m15分台だと、4分切って5本登れて、いわゆる普通の市民ランナーの方なら全部5分切っていけたら強いかなというレベルの傾斜です。


 ただ、その1キロの坂の中身を見ていくと、初めの400mは比較的傾斜が緩いんですね。また景色的にもそこから上の方が綺麗なので、初めの400mか500mのところから1キロ取っても良いかなと思っていたいのですが、それを言うと「負荷的にそれはちょっと高すぎる」とのことでした。


 それはそうと、8本やっても登りと下りで16キロにしかならず、集中しているのは登りだけなので、良い感じの尺で皆さん良い集中力で出来たと思います。


 初日の練習、三日目の練習とも共通して言えることですが、今回は本当にちょうど良い走力の人が集まり、一番前から一番後ろまで満遍なく同じくらいの力の人が集まってくださいました。そのおかげで、必ず誰かが誰かを目標にしたり、誰かが誰かに追われる展開を作ることが出来、楽しく、緊張感のある練習が出来ました。


 初日の朝練習の後は美味しい朝ごはんを食べ、各々自由時間となりました。二日目の朝練習が一番強度としては高い練習で、それを早朝に終わらせたことでこの時間の解放感と幸福感は最高です。天気も良く、綺麗な自然を堪能する人がいたり、ティラノのらんラボチャンネルに出演して頂いたり、私の個人コンサルを受けて下さり、次のレースへの具体的な青写真を描いたりする有意義な時間となりました。


 午後の講習会はマラソントレーニングがテーマとなりました。インターバルはどこまでやれば良いのかというテーマです。マラソントレーニングにおいてもインターバルは1000m10本程度で良いのか、それとも5キロ4本や5キロ5本のような練習をした方が良いのか、あるいは距離走のペースはどこまであげるべきなのかといったことがテーマとなりました。


 二日目の午後練習は積極的休養を兼ねてゆっくりと30分ジョギングをした後にカリスマインストラクター小谷祥子さんの体幹補強を実施しました。


 小谷さんのDVDを一番初めに購入して下さった方はもう1年半以上継続して頂いていることになるので、初めて実施した時よりもかなり強くなっている人が増えていました。喜ばしいことです。


 二日目の夜には花火をしたのですが、ちょっと本数を多くし過ぎたのか、最後の方は消化する為だけに4本5本とまとめて火をつける「愛のない花火」をする方も出てきてしまいました。っていうか「愛のない花火」って何?という感じですが、そんな新しい言葉も生まれました。


 私の言葉で言うと、4本5本とまとめて火をつけるのは「子供のころの夢」ですね。思いっきりを火をつけまくっても、消防士の榮井さんがいて下さったので安心して出来ました。



 また、二日目の練習が終わると鳥取県にお住まいでウェルビーイングオンラインスクールを始め様々なコンテンツをご購入して下さっている松本一生さんより、因幡の白兎というお菓子を頂きました。大変美味しくいただきました。


 最終には強風の中の20キロ走となりました。やっぱりハーフマラソン70分ちょっとの記録を持つ深澤と椎谷将大さんは強く1キロ4分ペースで完走されました。後半ペースを上げてのそのペースですが、鉢伏のコースは起伏が激しく、洛南高校や京都産業大学などの強豪高校でもだいたい1キロ4分ペース、せいぜい3分50秒ペースなのでやっぱり強いです。


 それ以外の方も、先述の通り、前も後ろも比較的連続しており、最後の最後まで緊張感をもって楽しく取り組めたと思います。


 ちなみにですが、巷の練習会と言えば、ペースメーカーがいてペースを引っ張ってくれるというイメージが強いと思います。そういう練習会があっても私は全然良いと思いますし、私自身の経験から言っても需要は間違いなくあります。


 一方で、それが正しいというか、あまりにもそれありきになってしまうのもどうかとは思っています。どこまで集団を利用して、どこで離れるのか、どこで前に出るのか、単独走になってからはどう走るのか、そういったことを自分で判断していくことがレースにも繋がっていきます。そういう感覚は練習の時から磨いていった方が良いとは思っています。


 ただ、あまりにも自分の力だけ離れていて単独走になっていくのも練習会としてはやはり寂しいです。今回のように、お互いがお互いを利用しながら、前も見えていて、後ろからも追われたりと、各々の実力差が非常に近い合宿になったのも多くの方にご参加いただいたおかげです。


 改めて御礼申し上げます。


 さて、最終日の講習会では本当に外部流出厳禁のネットではとてもではないですが、話せないことを話させて頂きました。そもそも私が大いに参考になったことなので、共有させて頂いたのですが、皆様にも参考になることと信じております。


 帰りは直接車で来られた方と京都駅までバスで帰られる方と二組に分かれましたが、バスで帰られる方には車内で追加で洛南高校時代の話や高校時代の合宿の話、先輩の話など漫談なのか、講談なのかよく分からない話をさせて頂きました。


 なかなかYouTubeやブログではくだらない話をさせて頂く訳にもいかないのですが、こういう機会にくだらないけれど、なんか元気が出るような話も是非させて頂きたいですし、何よりも陸上界の魅力的な先輩方や先生方のお話をさせて頂きたいと思います。これを知れば走ることがもっと好きになることは請け合いです。


 やっぱりランニングというのは人間がやるから面白いのです。最近は、AIに仕事を取られるというような話も出ていますが、そんなこと言いだしたら、マラソンなんて中古のバイクにすら勝てません。でも、今でもマラソンという職業はなくなっていませんよね?


 人間がやるから面白いんです。


 当然、そこには色々な人間のドラマというものがある訳で、そういったものも語り継がせて頂きたいなと思います。繰り返しになりますが、真面目な感じで後世まで語り継いでいきたいということではなくて、それを知ればきっと走ることがもっと好きになるので、皆さんにも楽しんで頂きたいと思います。


 さて、今回合宿を開催して、私自身ももう一度プロに戻ると決意したこともあり、次回以降の合宿をどうするのか、迷っていたのですが、今回の合宿でなんらかの形で合宿を開催させて頂くことだけは決めました。


 ただ、具体的にどうするのかはまだ迷っています。有難いことに、「池上さんは池上さんの練習に集中してもらえれば、普段は見れないレベルの高い走りが見られることがうれしい」とのお声も頂いております。


 しかし、私が自分の練習に集中するというのと、皆様に喜んでいただくということを両立させるのは難しいです。一つ言えることは、自分自身がもっとレベルの高い走りに到達して、魅せる走りが出来るように努力していくことが大切だとは思います。それに関しては、これからも努力していくつもりですし、更なるレベルアップのために今年の夏は3か月間ケニアで合宿を予定もしています。


 その上で、やはり自分が速くなるということと皆様の満足度を確保することもまた別だと思っています。価格に関してはすでに限界価格です。これ以上下げることは難しいです。


 そんな訳で、皆様のご意見を頂ければと思います。アンケートのフォームを作成致しましたので、1,2分お時間いただけますようお願い申し上げます。


 アンケートに回答したから今後イベントに参加しないといけないということはありません。あくまでも、参加者目線でのご意見を頂きたいと思います。


 ご協力いただける方はこちらをクリックして是非ご回答ください。



閲覧数:261回0件のコメント

Comments


筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

bottom of page