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執筆者の写真池上秀志

日本人におススメの肉

更新日:2022年11月18日

 先日リリースさせて頂いた拙著『長距離走、マラソンの為の栄養学』の中で、市販されている安価なお肉のほとんどが畜産工業と言われる生涯太陽の光を浴びられず、糞尿垂れ流し、人間が食べられない品質の悪い飼料米、飼料大豆、飼料トウモロコシを食べ、そんな環境では当然病気になるので、抗生物質を投与され、鶏ならとさか、牛なら角を切除されたノイローゼになっているお肉であり、そういった肉を食べると体内で炎症反応が生じ、病気のリスクが高まり、加齢が促進され、練習からの回復が遅れ、パフォーマンスが低下するから食べるなら、ニュージーランド産のグラスフェッド牛や国内の牧場で牧草飼育されているブランド牛を食べたほうが良いと書かせて頂いたのですが、実はこれ以外にも日本人特有のおススメ肉があるので、紹介させて頂きます。


私がベジタリアンになった理由

 その前に、読者の皆様は「あれっ、池上ってベジタリアンじゃなかったっけ?」と思われた方も多いと思います。実際に私はベジタリアンなのですが、別にそういうベジタリアンの宗教に入っているとかそういうことではありません。私がベジタリアンであるのは、種差別に反対だからです。


 男女差別や人種差別があるように、種による差別も世界では横行しています。ただ、男女差別や人種差別と比べると種差別の方は少し分かりにくいです。そもそも同じ人間ではないのですから。


 ただ、基本的な考え方は同じです。例えば、男女差別は禁止しようという方向性で世界は動いていますが、陸上競技は男女別に争われます。その理由は単純で、生物学的に男女の体は違い、男女同じレースで争わせることは公平ではないからです。この場合、男女ではそもそも機能が違うから同じレースで競わせないのが公平なのです。


 一般社会でも管理職に適任であるにもかかわらず、女性であることを理由に管理職に登用しないのは差別ですが、そもそも管理職に適任であるのが男性である場合は、男性を起用して何の問題もありません。何故なら、その男性は管理職としての機能を有し、その他の男性社員と女性社員はその機能が劣るか欠如すると、経営陣には判断されたからです(それが事実かどうかは別にして)。


 また、子供に参政権が認められていないのは、物事を適切に判断するだけの知識や判断能力、思考力が欠如していると判断されるからです。これも必ずしも子供だから知識や思考能力に劣り、大人だから判断能力や思考力に優れるということではありませんが、どこかに線引きをしなければ仕方がないでしょう。


 それと同様で、種差別に反対する人たちも別に牛や犬に参政権を認めろと主張する訳ではありません。


 ただ、機能に関して言えば、牛や豚、犬、猫などは人間で言えば、三歳児や重度の知的障がい者と同程度の知能や感情を有します。ですから、過度の苦痛を与えることは避けられなければいけないというのが、種差別反対者の主張です。


 あなたの子供、あるいはあなたの周りの子供を強制収容所に入れて、労働を強制することが許される訳ではないのと同様に、牛や豚、鶏などの家畜も身動きも取れず、糞尿垂れ流しで、一生太陽の光も浴びられず、とさかや角を切除され、抗生物質入りの本来ならば食べない食べ物を食べさせられるような環境下におくことは認められるべきではないという主張です。


 また卵を産まないという理由から、生まれてきたオスのひな鳥をシュレッダーにかける施設もありますが、こういった愛情の欠如した畜産業も賛成しない人は多いのではないでしょうか?


 確かに会社は利益を生むための団体です。それでも、従業員に対する愛情が欠如して良い訳ではありません。愛情は無くても良いかもしれませんが、最低限の敬意と気遣いは必要ですし、従業員を利益を生み出すための道具としてしか扱わない会社と取引をしたいとはあまり思わないでしょう。それと同じ理屈です。


 更に言えば、この制度って結局人間にも悪影響なので、誰も得しないんですね。確かに、安価でお肉を食べられるという点では、一定の貢献はしていますが、それで病気のリスクが高まり、加齢が促進し、練習からの回復が遅れ、パフォーマンスが低下するなら、あまり褒められたお金の使い方とは言えません。


 では、肉食や魚を食べること全般に関して言えば、どうなのかということですが、これはなかなか難しい問題ではあります。私も食物連鎖の全てを否定する訳ではありません。人間に例えるならば、時には軍服を着て、武器を持った大の男同士が殺し合うのは、世界の必然(歴史の必然)であることを一定程度認めなければならないのと同じだと思います。


 ただ、武装した大の男が非武装の一般市民、ましてや女子供老人を殺害するなど本来ならばどこの国の文化圏でも認められることではありません(残念ながら、第二次世界大戦ではどこの国でも一般的なことになってしまいましたが)。


 それと同じで、野生の動物が狩猟の対象になるのは、一定程度仕方がないのかもしれません。人間が野生動物に襲われることもありますし、食物連鎖を否定することは地球の生態系を否定することにもなります。ただ、戦争が無い方が良いという観点からは、ベジタリアンが増えることは喜ばしいことだとは思います。


 また、野生の肉を食べることは人間にとっても、メリットが大きいです。つい最近まで、本来のあるべき生活をして、野山を駆け回っていたのですから、栄養素的にも優れています。何よりも良いのは反栄養素が限りなく少ないということです。人間の遺伝子的にも、受け入れやすいのです。


結局どの肉がおススメ

 さて、ここまで書いたらピンっと来た方も多いと思いますが、今回私が推奨したいのはジビエ肉です。ジビエ肉というのは野生動物の肉で、主にイノシシと鹿を指すことが多いです。


 私の故郷の京都府亀岡市では、イノシシやシカがたくさんいます。イノシシが畑を荒らしにきたり、山道を走っていると鹿に遭遇したり、また秋から冬にかけて非常に霧が濃いのですが、いつも秋から冬になると「小動物と衝突して」電車が遅れます。


 ただ、これは小動物と言っていますが、鹿であるというのがもっぱらの噂です。鹿と衝突したというと、グロテスクな描写を頭の中で思い浮かべてしまうので、小動物と言うそうです。そして、ひかれた鹿は駅員さん達が美味しく食べるという噂です。


 鹿が鉄分摂取の為にレールをなめに来るのですが、霧が深いとお互いに見えないので、ひかれるという事故が起こるそうです。


 また、一時期長野県の富士見高原に住んでいたこともありました。ここは夏場は高校、大学生がたくさん合宿に来るのですが、それ以外の季節は人間よりも鹿に遭遇することの方が多い、閑散とした地域です。そんなところで、生活をしていました。


 そんな訳で、遺伝子的にも日本人はシカやイノシシを消化吸収できるはずです。少なくとも、畜産工場で育てられたお肉よりも体に良いことは請け合いです。で、気になるコスト面ですが、実はこれが安いんです。1キロ2000円前後で買えるので、100グラム200円前後です。


 確かに、畜産工場で育てられたお肉は100グラム100円くらいで買えてしまいますが、自然に近い環境で育てられたお肉としてはかなり安いと言えます。単純な話で、松坂牛や神戸牛、亀岡牛などのブランド牛と比べてどうですかという話です。


 野生の動物を仕留めてきているので、ブランドはついていないですが、品質は折り紙付きと言えるでしょう。


 アマゾンで買えるので、是非「ジビエ肉 鹿」とか「ジビエ肉 イノシシ」で検索してみてください。


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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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