いつかマラソンサブ3をしてみたい!だけど、一体何がどうなったらサブ3を達成できるのかがわからない・・
突然ですがあなたは、こんなお悩みを抱えたことはありませんか?
今はまだ遠い存在に思える「サブ3ランナー」。あの人たちは一体、どんなペースでマラソンを走っているのだろう?そう思って、試しに1kmだけ、と思って4分15秒ペースで走ってみる。すると・・
「嘘でしょ?こんな速いの?あの人たちこんなペースで42.195kmも走ってるの・・?」と信じられない気持ちになる。
こんな経験をしたことがある方は、きっと少なくないと思います。そして、同時にこうも思います。
「一体何からクリアしていけば、サブ3に到達できるんだろう」と。
わかります。私自身もそういう経験は何度もあります。なにしろ先述した話は、今から3年前、8年間のブランクを経て市民ランナーになったばかりの私自身がやって感じたことだからです。
そしてあれから3年経って、私自身のトレーニング経験に加え、多くのランナーさんのサブ3達成をサポートさせていただく中で、「サブ3するためには、これくらいのことをできるようになっておきたいよな」と思う、いわゆる条件的なものがわかってきました。
もちろん人間のやることですから、不確定要素が非常に多いことです。つまり「これができればOK」なんて条件や指標は存在しません。
とはいえ、やはり目標を目指すにあたって何か道標になるようなものがあるかないかで、自分の練習の方向性とか、またモチベーションに大きく影響することは間違い無いでしょう。
そんなわけで、今回はサブ3を目指しながらも、大まかにはその前段階としてどういったことができるようになればよいのか?というお悩みを持つ方に向けて、サブ3を目指すにはぜひ達成したい条件的なものをお伝えしたいと思います。
条件1:5km19分15秒
マラソンをある目標タイムで走ろうと思った時、実は考えることはたった二つなんです。それが
・ハーフマラソンまでいかに余裕を持って走れるか
・ハーフマラソンを余裕を持って通過した後、いかにそのまま落とさずに走り切るか
当たり前だろと言われるかもしれませんが、この二つだけなんです。そう、真理は意外とシンプルなものです。
そして、この中でもまずは前者「ハーフマラソンまでいかに余裕を持って走れるか」ができないと、そもそも話になりません。マラソンサブ3を目指しているけれど、そもそもハーフ自体90分を切れないという状況だとしたら、当然厳しいですよね。
では、このハーフ時点での余裕度を高めるにはどうしたらよいか?その答えは単純で、基礎スピード能力を高めることです。
基礎スピードとは、そもそもの土台となるスピードのことです。これは究極的には100mがどれだけ速いかということですが、ただフルマラソンに関していえばほぼ相関関係はありません。私自身のランナーとして、そしてコーチとしての経験からいえば、5km、もしくは10kmの走力がフルマラソンにおける基礎スピードの力に値するでしょう。
今回は5kmをベースに考えていきましょう。実はフルマラソンって、マラソントレーニングが本当にうまくいけば、5kmのベストタイムから+1分30秒遅れのペース(5kmあたり)で走り切れるんです。
実際これは多くのランナーがこの範疇に当てはまっています。例えば、マラソン全日本記録保持者の大迫傑選手だと、5000mのベストタイムは13分8秒です。で、フルマラソンは2時間5分29秒です。つまり、5km辺り14分52秒というペースが平均となります。
大迫選手の場合、フルマラソンのベストタイムのペースが、5000mを一本全力で走った時のタイムから見て1分42秒の余裕があります。非常に妥当なラインの数字であることがわかります。
他の人の例も出しましょう。弊社の代表の池上秀志は、5000mのベストタイムは14分20秒です。フルマラソンは2時間13分41秒なので、5kmは15分50秒ペースです。見事ピッタリ1分30秒の余裕があるということになります。
ただ、ここで一つ問題になるのは練習量です。例えばプロ時代の池上は、そもそも練習量が月間でも800km前後、多い時は月に1200kmも走るような状況でしたし、そもそも走ることが仕事なのでそれができるところもあります。多くの市民ランナーの方にとっては、なかなか非現実的な数字であることも理解しています。
そうなるとやはり、市民ランナーの場合は練習量が多くても月間300km前後あたりに落ち着いてくる方が多いです。するとどうしてもこの落ち率が大きくなりやすいです。つまり、市民ランナーの場合は+1分30秒ではなく、+2分くらいで見積もっておいた方が良いでしょう。
これが5km19分15秒という数字の根拠です。フルマラソンサブ3と言えば、5kmは21分15秒ペースです。そこからマイナス2分だとしたら、19分15秒。やはりこの辺りの基礎スピードは最低でも欲しいということになります。
条件2:上記から5kmあたり+2分では走れるスピード持久力
条件1の続きになりますが、19分15秒以内で5km走れる走力があるのにサブ3ができないという方は、ほぼ間違いなく持久力不足です。特にレースペースというそこそこ速いペースで、長く走り続けることができないという場合においては「スピード持久力」が不足していると考えられます。
基本的には、5km19分15秒以内を達成すれば、あとはその後の持久面をクリアしていけばサブ3の可能性はかなり上がると思います。ただ、見落としてはいけないのは、持久力を鍛えるとはいっても、とにかくゆっくりLSDで走るのではなくて、そこそこのペースでの練習の量を増やすことに意味があるということです。
それを叶えるのが「中強度走」です。日々ストレスなく、翌日に全く疲労を残さない上限の強度が中強度走ですが、これを10~15km前後でストレスなく週に2回、3回と入れられるような基礎的な持久力をベースに、時にレースペースより少し落とした距離走、ペース走などもうまく組みあせていくことが重要です。
あとは5km19分15秒を切ったとしても、実際にレースペースである21分15秒で5kmを走った時の余裕度もかなり大事です。この余裕度があまりないのであれば、基礎スピード面の強化ももう少し考えるべきでしょうし、逆に余裕度がかなりあるのにサブ3ができていないならば、トレーニングをより持久寄りにした方が良いでしょう。
条件3:コンスタントな30km以上の距離走
最後に、コンスタントな30km以上の距離走も付け加えさせていただきます。フルマラソンはやはり、距離走無しでは中々難しい種目ですし、それがサブ3ともなると尚更です。
ちなみに、私の元にもよく受講生様より「練習で40km走はやったのに、なぜか今回も脚がもたなかった」というようなご質問が届きます。
こういうケースをよくよく聞いてみると、確かに40km走はされているものの、レースの3~4週間前に40kmを一本やっただけ(他は10km前後のジョグ〜中強度やインターバル系)、みたいな感じだったりします。
トレーニングというのは、一回あたりから得られる効果はそこまで大きくはありません。強度は少し抑え気味でもいいから、なるべくコンスタントに、反復していくことが重要なのです。なぜなら、トレーニングとは体にかける負荷のことであり、その負荷に対して体が適応して初めて強くなるからです。適応を促すには、こまめな負荷、そしてこまめなリカバリーが重要なのです。
それに、一回あたりに走る距離が長くなるほど、やはり適応するのに時間もかかるし、適応すること自体が難しくなります。なので、例えば40kmを一本やるだけになるなら、30kmでいいから3回やるとか、そのようにコンスタントに長く速く走るという負荷を体にかけていった方が良いのです。
そして、マラソン中のグリコーゲン減少からの脂質代謝への切り替わり、筋持久力的負荷、心理的負荷は距離走をしないと疑似体験はできません。心身ともにマラソンに向けて仕上げていくためにも、コンスタントに距離走を入れることはかなり重要であり、サブ3を目指すなら一つ条件と捉えても良いのではないかと個人的には思っています。
では実際何をしたら良いのか?
もしあなたが5kmの走力も高めつつ、マラソンに向けたアプローチがしたいと思われるなら、スピード面と持久面をうまく組み合わせて、基礎構築から特異的トレーニングへと徐々に移行していくというやり方をしていくのが最も効率的でしょう。
ただ効率的だとは言っても、マラソントレーニングです。どうしても時間はかかります。
マラソントレーニングに入るための基礎構築の期間から、マラソンに特化した特異的なトレーニングを経てレースを迎えるまで、少なくとも3ヶ月くらいは準備期間を取った方がより高い調子のピークを作れるでしょう。
その際私からぜひ提案したいのは、以下の二つのことです。
・基本的なマラソントレーニング理論を理解する
・過去の事例(実際うまくいった人の例を、できれば複数人)を参考にする
まず理論の重要性ですが、先ほど申し上げたようにマラソントレーニングは時間がかかります。その上、市民ランナーの場合は逐一練習にコメントをくれる指導者がいないわけです。目標のマラソンレースに向けて、長い時間取り組んでいく中で「これで良いのだろうか」と迷う瞬間は必ずやってきます。それも何度も。そんな時に自分の方向性を確かにしてくれるのは、正しいトレーニング理論の知識なんです。
加えて、すでにうまくいった人がどんなことをやったのか?という事例も一緒にあれば、これほど心強いことはありません。
かつて戦国の世の日本が、大陸から仕入れたたった14丁の火縄銃に手を加え、ほんの数年後には改良版を戦争で実戦投入して軍事力を大幅に高めたように、すでにうまくいっているものをアレンジして自分のものにするというのは、何か物事を成す際には非常に近道になる秘訣なのです。
実際、マラソンの歴史は120年以上あります。その過程でうまくいった先人たちがやったことをあらかじめ知って、それを参考にしたり、場合によっては剪定して自分流にアレンジして使えば、自分は先人たちの何倍のスピードでマラソンでの成功を納める可能性が出てくるでしょう。そんな実例が何人分もあれば、サンプルが多いわけですから最強ですよね。
実はそんな情報を全てまとめた一冊の書籍があり、今日はぜひそれを紹介させていただきたいのです。それが「マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング」という書籍です。
本書ではトレーニング理論、運動生理学的観点からマラソントレーニングを解説し、その後120年の歴史から歴戦のトップランナーたちのマラソントレーニングを紹介し、それらを踏まえた上で筆者による20週間のトレーニング実例までついています。
抽象的な理論から、かなり具体的な例まで体系的に書かれているのがこちらの書籍です。
筆者は大阪マラソン日本人トップで、現在はウェルビーイング株式会社代表として年間数百人以上のランナーさんの目標達成をサポートし、巷では全体の3%しかいないと言われるサブ3ランナーを、受講生の約半数が達成するという実績を出している池上秀志という男です。
何よりこのブログを書いている私自身が、まだマラソン未経験の時に初めて本書を手に取って、そこからたった三年で2時間29分まで記録を伸ばすことができました。本書の最後に載っている20週間の実例を、ほぼ丸々真似したこともあったのはここだけの話です。
発刊からすでに3年ほどが経過した現在も売れ続け、何度も在庫切れになって再入荷してきたこの書籍。あなたがこちらをお読みいただくことで得られるメリットは、以下のとおりです。
・マラソンサブ3やサブ2.5といった、市民ランナー界の「超・上位層」の仲間入りができる
・長距離走、マラソンが速くなる
・迷った時に頼りにできる心の拠り所ができる
これだけのメリットが詰まった本書は、一冊3000円で販売しています。ただし、こちらは500部限定の販売となっており、在庫限りの販売です。
ぜひ今すぐ下記よりご購入ください!
ウェルビーイング株式会社副社長
らんラボ!代表
深澤哲也
読者様の声
ヒントが散りばめられています
「マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング」ざっと読み終えました。
世の中に小手先のランニングテクニックの本はたくさんありますけど、本書はマラソントレーニングの核心部分を突いた内容で大変勉強になりました。
自分の問題が明確になり、将来のビジョンや現状の自分に何が足りないのか?将来に向かってどうすればよいのか?を考えるヒントが散りばめられています。マラソントレーニングは目標に向かって緻密に準備して作り揚げる行為は芸術的だと捉えるべきだと思いました。
今後の自分のトレーニングに大変参考になりました。
【山本様(仮名)】
ベテランナーには至高の1冊
面白すぎて一瞬で読み終えてしまいました。笑
ビギナー向けではないのでしょうが、ベテランナーには至高の1冊でしょうね。池上さんのメルマガは毎回欠かさず目を通しているので、見覚えのある内容もチラホラありましたが、一冊の本として手元に置いておけるのは非常ににありがたく感じます。
個人的に一番面白かったのは歴史の所で、過去の偉人たちのトレーニングが現代に繋がっていく様子を追える所が新鮮でした。あと、前半の理論的な話はユーモラスな語り口のおかげで難解な内容でもスッと入ってくる様に感じました。
最後のレース直前準備~あとがきは心にグッと響きましたね。笑
【田村様(仮名)】
筆者紹介
池上 秀志
経歴
中学 京都府亀岡市立亀岡中学校
↓
高校 洛南高校
↓
大学 京都教育大学
↓
大学卒業後
実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。
~自己ベスト~
3,000m 8:26.12
5,000m 14:20.20
10,000m 29:26.50
30km 1:31:53
ハーフマラソン 1:03:09
マラソン 2:13:41
選手としての主な実績
・都道府県対抗男子駅伝 区間賞
・関西インカレ 二冠
・京都選手権 優勝
・近畿選手権 優勝
・谷川真理ハーフマラソン 優勝
・ハイテクハーフマラソン 優勝
・上尾ハーフマラソン 優勝
・グアムハーフマラソン 優勝
・全日本琵琶湖クロカン 2位
・ケアンズマラソン 優勝
・大阪マラソン2017 2位(日本人トップ)
Comments